PWSA - NPO法人 パーソナルウォータークラフト安全協会

PWSAについて

自主規制やリサイクル

PWSA(パーソナルウォータークラフト安全協会)は1990年にPWC(水上オートバイ)メーカーおよび取扱い販売者が主体となり任意団体を設立して安全啓発活動を実施してきました。2007年7月にNPO法人(特定非営利活動法人)パーソナルウォータークラフト安全協会[略称:PW安全協会]を設立し、広くPWC愛好者にも参加いただき、国土交通省、海上保安庁や警察庁等の指導の下に、PWCの安全操縦に関する啓発活動を推進すると共に、マナー・モラル向上を図り、自然及び社会環境の保全に努め、健全なるパーソナルウォータークラフトスポーツの普及・発展を目指しています。

自主規制への取り組み

PWSA(パーソナルウォータークラフト安全協会)では一般社団法人 日本マリン事業協会が推奨する自主規制への取り組みを 推進しています。マリンレジャー普及に伴う、PWCの騒音問題と排気ガス問題について、マリン業界全体の取り組みとして、 その対策について検討し、自主規制を決定しました。また船舶検査を実施するJCI(日本小型船舶検査機構)はPWCの改造に伴い必要となる「臨時検査」の対象となる改造内容は以下の通りです。「臨時検査」を受けていない改造艇は罰則が適用されます。 環境を守るためにも不要な改造は行わないようにしましょう。また改造したPWCを中古で購入した場合は、販売店に相談してできるだけノーマルの状態に戻して乗ることをおすすめします。

1.騒音対策社会問題化するPWC騒音問題に対処するため、(一社)日本マリン事業協会では平成8年にPWC部会を発足させ、対応方法の 検討を開始、平成11年に騒音低減に関する取り決めを決定した。騒音低減レベルの目標値として、現状の79デシベル(20m離れての加速騒音測定値)を平成13年に76デシベル、平成15年に74デシベルとする。

2.ガソリンエンジン排ガス対策環境保全の重要性等を考慮し、(一社)日本マリン事業協会では平成8年に技術委員会エンジン部会において規制案を検討し、 平成11年に自主的な排ガス基準を決定した。 規制の対象は国内で販売するマリンガソリンエンジンで、商品としては船外機、PWC、ジェットボート。規制の対象となる排出物は炭化水素HCと窒素酸化物NOxの合算で、平成12年から17年まで8.3%ずつ段階的に削減し、平成17年から18年にかけては25%の削減率として、最終的には平成18年に現状比75%削減を達成することとした。

罰則

臨時検査を受けずに航行した場合など違反した場合、
船舶安全法第18条(第1項第9号)による罰則が適用の対象となります。

1年以下の懲役または50万円以下の罰

JCI検査の方法改訂

これまで「臨時検査」はハルやエンジン、操舵装置等を取り替えたり、改造した時に必要となる検査ですが、明確な基準は設けられていませんでした。従来までは、著しく出力があがり、エンジン強度に影響があると認められた場合は「臨時検査」の受験が必要とされていましたが、影響がないと判断されれば受験の必要はありませんでした。しかし、今後は対象とされている改造が施されているのに「臨時検査」を受けずに走行したPWCは、罰則(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)が適用されます。 今回JCI(日本小型船舶検査機構)が「臨時検査」の対象内容を明らかにしたのは、「臨時検査」を受ければ改造しても良いということではなく、少しの改造をしても「臨時検査」の対象となるので改造はやめようという理由からです。

改訂の視点

  • 公開を前提として判り易く明確に

改訂のポイント

  • 臨時検査を受けることが必要な改造又は修理の考え方を明示
  • 臨時検査には該当しないものの機関強度に影響がある改造又は修理を行った場合には、海上運転等による確認を定期検査時に実施
  • 臨時検査対象の改造又は修理があった場合に実施する耐久試験の際には、運転時間確認のため、アワーメーターの取り付け又は使用燃料・オイルの領収書の提出。

臨時検査の必要な改造・修理

船体関係

  • 上甲板下又は上甲板上の船体の主要部の取替え(上甲板下及び上甲板上の船体の主要部を取り替える場合は第1回定期検査)
  • 船体の強度、水密性に影響を及ぼす改造又は修理

操舵装置

  • ポンプノズル又は操舵装置についての変更で船舶の操縦性に影響を及ぼす改造

機関関係

  • 機関を取り替える改造又は修理
  • 機関の主要部(クランク軸、プロペラ軸)を取り替える改造又は修理

具体的には、次のような部品を改造・修理した場合

・シリンダー、シリンダヘッド、クランクケース等機関本体を構成する部品
・排気マニホルド、排気チャンバー、ウォーターボックス等排気系部品
・CDIイグナイターと併せて吸気系の複数の部品を同時に改造した場合

※吸気系のみの改造又はCDIイグナイターのみの改造は臨時検査の必要はありませんが、  定期的検査(定期検査・中間検査)の際に海上運転等による確認が必要となります。

インペラ

  • 出力が37kW(50ps)を超える機関に使用するインペラを交換する場合  (ただし、予め検査に合格したもの(機能が同一のものに限る)を初めて船舶に備え付ける場合を除く。)

単独改造で臨時検査の対象部品

改造対象部品 代表的な改造例
1.シリンダー A. 社外品交換による気筒径の増大・高さ変更
B. 純正品を加工して行う気筒径の増大・高さ変更
C. 社外品交換による掃気・排気ポートの加工・増大
D. 純正品を加工して行う 掃気・排気ポートの加工・増大
(ピストン及びピストンリング)
E. 純正品のシリンダーの高さの変更
(ポートの位置、圧縮比の変更)
2.シリンダーヘッドおよびガスケット
(ガスケットシリンダーヘッド)
A. 社外品交換によるシリンダーヘッド容積の変更
B. 純正品の加工にようるシリンダー容積の変更
3.クランクシャフト A. 社外品交換
B. ストローク変更による排気量の増大
4.クランクケース A. 純正部品追加工面研摩などによる圧縮比の増大
5.排気マニホールド A. 社外品交換
6.排気チャンバー(マフラー)
(エキゾーストマニホールド)
A. 社外品交換
7.コントロールド・ウォーターインジェクション
(シールラバー・スペーサー・シールエギゾースト・パイプテール)
A. 社外品取り付け
8.ウォーターボックス(ウォーターロック) A. 社外品交換

2項目以上の複合改造で臨時検査の対象部品

改造対象部品 代表的な改造例
1.ピストン及びピストンリング

A.社外品交換

2.吸気系 A. キャブレター
・キャブレターAssy交換
・バルブシート、ジェット交換
・リターンジェット交換
・ダイヤフラムカバー交換
B.インテークマニホールド(社外品交換)
C.吸気バブル(社外品交換)
D.リードストッパー 社外品交換
E.フレームアレスター 社外品交換
(エレメントエヤークリーナー)
(エアーサイレンサー)
3.CDI・イグナイター A. 1.社外品交換(エレクトリックモジュール)

臨時検査の方法

船体関係

  • 落下試験(大幅な改造又は船体重量が大幅に増加した場合)
  • 不沈性試験(水密性・不沈性に影響を及ぼす改造の場合)
  • 外観検査・海上試運転

操舵装置

  • 外観検査・作動試験

操舵装置

  • 耐久試験

4/4に近い出力で1気筒あたりの爆発回転数107回以上の時間(30時間程度)を航行した後、機関の解放検査を行い異状のないことを確認。運転時間確認のために、アワーメーターを取り付けていただくか、使用燃料及び使用オイルの領収書を提出していただきます。

  • 不沈性試験・落下試験(船体重量に大きな変更があった場合等)

インペラ

  • 海上試運転又は作動試験

臨時検査の詳しい内容と受験方法は
お近くの日本小型船舶検査機構(JCI)各支部へ
直接問い合わせて下さい。
またJCIホームページも参考にしてください。

FRP船リサイクルシステム

PWC(水上オートバイ)の廃棄をお考えの方は、一度お近くの販売店にご相談下さい。

FRP船リサイクルシステムとは?

FRPを材料として使用している小型船舶(モーターボート、ヨット、PWC、漁船など)、いわゆる「FRP船」を対象として実施します。 FRP船(ガラス繊維強化プラスチック)リサイクルシステムは、一般社団法人日本マリン事業協会のFRP船リサイクルセンターが実施主体となり、委託先の指定引取場所に収集された廃FRP船を粗解体した後、FRP破材を中間処理場に運搬し、破砕・選別等を行い、最終的にセメント焼成することによりリサイクル(マテリアル・サーマルリサイクル)を行うものです。

リサイクル対象・地域・料金

  • 1.リサイクル対象現存する全てのPWCです
  • 2.対象地域現存する全てのPWCです
  • 3.リサイクル料金31,020円(税込) ※システム参加事業者は別途料金が設定されています。

システムの流れ

具体的なリサイクルの流れは以下の通りです。

グッドライダーの三大原則

FRP船リサイクルシステムの詳細については
(一社)日本マリン事業協会ホームページから
ご確認ください。